続・若者がいない! 進む業界の高年齢化

 また1ヶ月近く放置してしまった……それはさておき、若いライターがいないよ、という話の続き。先日、懇意にしている紙・Web通算で十数年のキャリアを持つ編集者と飲んだときのことだ。以下、僕がUで彼がKとする。前回とは話す相手が変わっているので、念のため。

U 「ところで、最近、20代半ばより若いライターの売り込みってないの?」

K 「全然ないっス。最近どころか、数年以上前からずっと」

U 「そこまで!? あまり熱心に探していなかった、とか?」

K 「いやいや、アンテナを張ってはいたけど、どうにもこうにも。いないんですよ、若い希望者が。絶望的に」

U 「儲からないとかキツイとか、そういうイメージが強いもんなあ……ある程度事実だし」

K 「若者の安定志向というのはあるかも、ですねえ」

U 「といっても、若い書き手がいないと、いろいろな意味でヤバイんじゃ?」

K 「ですねえ。媒体で統計をとると、読者層の高年齢化が進んでいるんですよ。20代の人と話していると感じるけど、世代による感覚やら感性の差っていうのは確実にありますから、編集も含め作り手側が高年齢化すると、若い人の関心とはズレたコンテンツになってしまうんではないかと。現在でも気づかぬままそうなっているのかも、と」

U 「それもあるだろうけど……この分野に関しては、技術的な部分にツッコんでいけるような、ある程度の知識や経験も必要だし、若さや勢いではカバーしきれないものがあるからね。その辺りを成熟させるためにも、20代から斯業界に入ってきてほしいわけで」

K 「最近では、技術を伝えることを重視したカリキュラムを持つ大学もあるそうなので、そういったところに声がけしていくというのも、ひとつの手かもしれませんね」

 という感じで、なんとも陰鬱な感じの話になってしまったが……ITの端のほうに位置する業界なだけに、まだ希望はあるんじゃないか、と。続きはいずれ。